避難所にプライバシーがない…家族を守る防災テントの必要性について
知らない人が何十人もいる体育館で、着替えて、横になって、眠る。
避難所と聞いて水や食事は思い浮かんでも、その時間をどう過ごすかまでは想像しにくいですよね。
2024年の能登半島地震でも、避難生活の環境を整えることが課題になりました。
家族の寝顔を見られずに休めること、子どもの着替えを隠せること。
普段は当たり前の小さなことが、何日も失われるのはしんどいと思います。
防災テントは、避難先での着替えや寝姿を見られにくくするための仕切りです。
ただし、どこでも自由に立てられるわけではありません。
使える場所と広さ、換気まで確かめて、家族に合うものを選んでおきたいですね。
避難先の寝床も備えに入れる
能登半島地震の対応をまとめた防災白書でも、避難中に休んだり暮らしたりする場所を整えることが扱われています。
災害は住まいだけでなく、眠る場所や日々の着替えの条件まで変えてしまいます。
政府広報も、避難所ではテントや間仕切りを使い、他人に見られず過ごせる場所を作ることを案内しているのです。
水と食事があっても、人の視線を避けて休める場所がなければ落ち着きにくいですよね。
自治体の支援と並行して、持ち出せる目隠しを用意するのも1つの方法です。
ただしテントは、倒壊や浸水から家族を守る建物の代わりにはなりません。
まず安全な避難先を選び、その先でどう休むかを考えておきましょう。
着替えや授乳の場所を守る
着替えたいけれど、人の目が気になる。
子どものおむつを替えたいのに、落ち着ける場所がない。
避難所で必要なのは、眠るときだけの仕切りではありません。
授乳や身体のケアなど、他人に見られずに過ごしたい時間もありますよね。
また、家族のなかで困り事を言い出しにくい人がいないか、普段のうちに聞いておくことも備えになります。
ただし、テントは目隠しにはなっても、鍵のかかる部屋と同じように、他人の侵入を防げるわけではありません。
照明、巡回、相談先、トイレまで歩く道は、避難所の運営者と確認しておきましょう。
設置場所と換気で選ぶ
- 避難所へ持っていくなら、設置してよい場所と使える面積を運営者に確認することが先です
- 通路や出入口、消火設備をふさがず、周囲の人も安全に動ける配置にします
家族全員が寝られる広さと、着替え用の高さは別の条件。
商品の「3〜4人用」だけで決めず、床面の寸法と荷物を置く余地を見てください。
屋内用を屋外の雨風に耐えるテントとして使わないことも大切です。
暑い日は内部に熱がこもるので、換気と温度を確認し、危険な暑さなら涼しい場所へ移ります。
テント内でコンロや燃焼器具を使うことは避け、火気の扱いは製品と施設のルールを守ってください。
普段に広げたり片付けたりしておけば、限られた場所で広げられるかもわかりますね。
家族に合う防災テントを選ぶ
ここからは、中の広さや組み立て方を比べられるテントを紹介します。
また、使いたい人数だけでなく、室内向けか屋外対応か、マット等が付属するかを注文先で確かめてください。
大きいほどよいとは限らないので、持ち運ぶ重さと避難先で使える面積も一緒に見ておきたいですね。
まず比べたい3〜4人用
最初の1台として現実的なのが、この標準サイズです。
広さは200×200cmで、高さが180cm。
高さ180cmの表示と、使う人の身長を比べ、屈まずに着替えられるかを確かめましょう。
スチールフレームのワンタッチ式で、重さは5kg。
200×200cmの床面には、寝る場所と荷物を置く場所の両方を見込んでおきます。
価格は9,900円から(2026/7/31時点)。
補助金を使う場合は、購入前に自治体の対象品目や申請条件を確認してください。
迷ったらここから、と言えるバランスです。
家族に余裕の超大型
家族が多い場合や、荷物も一緒に入れたい場合はこちら。
240×240cmという広さで、高さは同じく180cmあります。
寝る人数だけでなく、敷物や荷物も置いた広さを見て、家族が横になれるか確かめます。
設営は1分とされていて、折りたたみ式。
寝るときだけでなく、周囲からの視線を遮る仕切りとしても使えます。
価格や発送日は購入時の表示で確認し、避難先で設置できる面積とも比べて選びましょう。
広さは、そのまま気持ちの余裕に変わります。
荷物を外に出しっぱなしにしなくていいのも、地味ですが効いてくるところ。
マット付きの兼用型
3つめは、床までセットになったタイプです。
210×210cmで高さは150cm、重さは約4.8kg。
付属のアルミマットを敷けば、体育館の床に直接横にならずに済みます。
ただし、寒さや床の硬さが気になる場合は、家にある敷物なども合わせて考えましょう。
ただし高さは150cmなので、中で立つのは難しい。
そのぶん屋内外の兼用として作られていて、キャンプでも使えるのが強み。
ふだんの週末に一度立ててみて、家族に慣れてもらう。
普段から家族で広げていれば、しまったまま使い方を忘れずに済みますね。
この表は、3台の広さや高さ、重さを見比べるときに使ってください。
| 項目 | 3〜4人用 | 超大型 | マット付きの兼用型 |
|---|---|---|---|
| 床の広さ | 200×200cm | 240×240cm | 210×210cm |
| 高さ | 180cm | 180cm | 150cm(中で立つのは難しい) |
| 重さ | 5kg | 注文先で確認 | 約4.8kg |
| 組み立て | スチールフレームのワンタッチ式 | 折りたたみ式・設営1分とされる | 注文先で確認 |
| マット | 注文先で確認 | 注文先で確認 | アルミマット付属 |
| 使う場所 | 注文先で確認 | 注文先で確認 | 屋内外の兼用・キャンプにも |
「注文先で確認」の欄は、買う前に商品ページで確かめておくと安心です。
トイレと灯りも一緒に用意
2026年夏の熊本県の地震では、広い地域で水が出なくなり、太い水道管の修理がひとまず終わるまで約1か月かかりました。
ただし、家の敷地内の管は、別に修理が必要な場合もあったとのことです。
家の水回りを使えない日には、飲み水や携帯トイレに加えて、着替えや体を拭く場所も気になります。
目隠し用のテントを考えるなら、袋や拭き取り用品を置けるか、夜に安全に出入りできるかまで一緒に。
避難先で使うときは、設置できる場所を管理者へ確認してくださいね。
ただし、目隠しを用意しても、トイレや飲み水の備えは別に必要です。
携帯トイレの回数や給水容器、助けを呼ぶための道具も合わせて見直します。
家族が夜に歩く道を思い浮かべると、ランタンや足元灯が必要な場所も見つかりますね。
トイレの個室セット
簡易トイレと、それを囲うテントのセット。
テントは120×120cmで、高さが190cmあります。
ここでも中で立てるため、トイレだけでなく着替えテントとしても優秀。
ポップアップ式なので、袋から出せば勝手に立ち上がります。
専用ポットと処理袋、それに排泄物を固める薬剤が12個ついてくるのもありがたいところ。
収納時は33×29×30cmまで小さくなります。
避難所のトイレが遠い、夜は行きたくない。
そういうときに、敷地内や自宅へ自分たちの一区画を作れるのは大きいですよね。
防犯ブザー
自分の声だけでは助けを呼びにくいときの補助用品です。
紐を引く・ボタンを押すなどの操作と電池の状態を、使う人と確認しておきます。
持っていれば被害を必ず防げるものではないので、照明や相談先、夜の移動の方法も一緒に考えましょう。
普段のかばんへ付けるなら、手が届き、誤って鳴らしにくい位置を選んでくださいね。
給水タンク
最後は、断水とセットで必ず要るもの。
アイリスオーヤマの給水タンクで、10リットルと20リットルから選べます。
畳んでおけるタイプなので、使わないあいだは押し入れの隙間で眠っていてくれる。
給水容器は、家族の人数よりも運ぶ人が扱える重さに合わせて選びます。
10Lの容器も満水なら水だけで約10kgになるので、階段や帰り道を考えて入れる量を決めましょう。
浄水器は、飲み水の備蓄や安全な給水を優先しながら、補助として使えるものを選びましょう。
4人家族の1日分12Lを運ぶなら、2人が6Lずつ持つなど、実際に運べる人で分担を考えます。
備えの入口としては、いちばん軽い出費だと思います。
テントで居場所を作り、タンクで水を運ぶ。
この2つがそろうと、避難生活の見え方がずいぶん変わってきます。
どれも1,000円台から1万円台で、一度買えば何年も置いておけるものばかり。
使わずに済むならそれがいちばんですが、あるとないとでは心の持ちようが違います。
食品・水・日用品をまとめて見直すなら、2週間分の備蓄の記事で、家族の人数と収納に合わせて確認できます。
着替えや眠る場所も備えておく
避難生活では、人に見られず着替えられることや、横になって休めることも大切です。
使う人の身長と人数、使う場所の決まり、換気まで考えて選ぶと、テントの出番がはっきりします。
袋に戻せなくて困らないよう、家族で1度広げてみる。
水や食品と一緒に、家族が落ち着いて休むための道具も用意しておけるといいですね。






