4人家族の2週間分の飲み水・調理用水は、1人1日約3Lで数えると168L。

2L入り6本の箱なら14箱です。

「多めに買っておこう」だけでは置き場所に困る量ですよね。

食事も、4人が1日3食を14日食べるなら、主食は168食分になります。

だから、最初から全量を買うことは勧めません。

台所にある分を数え、まず3日分、次に1週間分。

その先を家族の事情と収納に合わせる。

数字を家族の献立へ置き換えると、買う量と置く場所を一緒に考えやすくなりますね。




英国の3日分と日本の備蓄目安

2026年10月22日、英国政府は3日間の生活サービスの中断に備える案内を公表しました。

3日は家庭で備える日数で、電気や配送が必ず3日で戻るという約束ではありません。

日本の内閣府の案内は、家庭で最低3日間、できれば1週間過ごせる食料や物資の備蓄を勧めています。

英国の数字だけを見て、家にある1週間分を減らす必要はないですね。

一方、農林水産省は食物アレルギーなど食事に特別な配慮が必要な人に、少なくとも2週間分の食品を勧めています。

支援物資が届いても、その人が食べられるものとは限らないためです。

 

2週間分を増やすときは、ほかの食品で代えにくいものから数えると、予算をどこへ使うか決めやすくなります。

たとえば、その人が食べられる主食の在庫が2食分しかなければ、「食品はたくさんある」で済ませず、その人の分を先に買い物メモへ。

原材料表示と調理に必要な水・熱源も確かめましょう。

普段の食事で使い、食べた分を補うローリングストックなら、家族に合うものを確かめながら日数を増やせます。

すべての家庭へ一度に14日分を買うよう求めるものではありません。

2週間分を考える前に

農林水産省の家庭備蓄の案内では、最低3日分から1週間分の食品を人数に合わせて用意する考え方が示されています。

この先の計算は、一般的な食品や水を2週間分そろえる場合の例です。

買い物へ行きにくい地域の事情や自治体の案内も踏まえ、家族に必要な量を調整してください。

日数だけでなく、置き場所、費用、食べ切るペースも一緒に考える。

まず台所の食品を数えれば、追加で買わなくても備蓄に含められるものが見つかりますね。




買い物も調理もできない日に備える

水と食品を低い収納へ分け、取り出せる通路を空けた備蓄の例

「2週間分あります」と言えても、その大半が炊く前の米なら、断水した日の夕食は別に考える必要があります。

私は、日数を増やす前に、火を使わない1日分を組んでみるのを勧めたいです。

朝は何を食べるか、昼は誰が用意するか。

1日を作れれば、同じ組み合わせを何日続けるかも決めやすいですね。

買い物に行けなくても、電気と水道が使えれば、家の米や乾麺を調理できます。

一方、停電や断水が重なると、炊飯や湯沸かしができない場合があります。

同じ2週間分でも、どの条件で食べられるものなのかが大事なんです。

加熱不要と表示された食品や開けて食べられる缶詰を、普段の米やレトルトと組み合わせます。

飲み水と調理用の水、使う熱源や食器も忘れずに。

家族が食べられる組み合わせを、1日分ずつ献立にすると数えやすくなります。




3日分から2週間分へ

水と保存食品を少しずつ分けて置いた家庭の収納

家中を箱で埋めず、普段の食品と予備を取り出しやすい場所へ少しずつ。

 

飲料用と調理用の水は1人1日約3Lが目安なので、4人家族なら3日で36L、1週間で84L、2週間で168L。

3日分が揃ったら7日分へ進み、収納と食べるペースを見て14日分へ。

 

洗い物やトイレの生活用水はこれとは別なので、置き場所と重さまで考える必要がありますね。

 

食品は1人1日3食として、4人で2週間なら168食分。

家にある米、パン、麺、缶詰、普段のレトルトも含めて168食を数えます。

次の献立は、水と熱源を使える日を想定した例です。

火も使えない最初の1日分なら、保存パン、加熱不要と表示された缶飯、開けて食べられる魚缶などを、水と一緒に先に揃えます。

そのうえで、4人家族の普段の1日分を次のように数えてみましょう。

  • 朝:保存パン4食分
  • 昼:パックご飯4個とレトルトのおかず4食分
  • 夜:炊飯する米4食分と、家族で分ける魚や豆の缶詰

これを14日分にすると、主食はパン56食、パックご飯56食、炊飯する米56食分で、合計168食分です。

昼のレトルトのおかずは56食分。

数えてみると、主食だけでなくおかずを置く場所も必要だと分かりますね。

 

夜のおかずは缶の容量が違うので、普段4人で何缶食べるかを確かめて14日分へ増やします。

普段の献立でも、同じように1回の食事で使う量から数えてみましょう。

加熱できない日のためには、パンやそのまま食べられるご飯と、加熱不要のおかずを組み合わせた食事も別に用意しましょう。

食べられる量と保管場所を確認しながら、3日、7日、14日と増やすほうが続けやすいですね。

 

買い物メモには「必要な数・家にある数・足りない数」を並べます。

昼のレトルト56食分のうち家に12食あるなら、追加は44食分。

まず3日分に足りない分から買えば、同じ商品を重ね買いしにくくなります。

水とカセットコンロ

まず用意したいのは飲み水と、調理する場合の熱源です。

水だけで168kgになるため、収納の広さと棚の耐荷重を確認し、安全に取り出せる場所へ小分けに置きましょう。

賞味期限5〜7年の長期保存水を一部混ぜると、入れ替えの手間も減って続けやすくなります。

 

飲料水

長期保存水(5〜7年タイプ)と通常のミネラルウォーターを組み合わせるのが現実的。

保存期間の長い水も取り出せる場所に置き、期限を見ながら使った分を補充します。

水の置き場所が気になる家でも、浄水器があるからといって備蓄量を減らすのは避けたいところ。備蓄とは別の補助を考えるなら、家族の人数で選ぶ災害用の携帯浄水器5選で、使える水と必要な量を比べてみてください。

ミルク用の水は、ミルクと水のメーカーが示す調乳方法・水質の条件に合うものを用意してください。

 

 

カセットコンロ・ボンベ

カセットコンロを使う家庭は、本体に適合するボンベを選び、使う料理と時間から必要量を考えます。

日数だけで一律に30本・40本と決めず、メーカーの使用例と保管条件を確認しましょう。

高温になる場所や車内を避け、使用時は換気し、ボンベを覆う大きな鍋など禁止された使い方をしないでください。

 

 

 

主食のストック

お腹を満たす土台、これが主食。

電気もガスも止まった状況を想定すると、調理が簡単で長期保存できるものをバランスよく揃えるのがコツになります。

米だけ、麺だけに偏らせず、複数の選択肢を用意しておくと、食事の単調さによるストレスも軽減されます。

 

無洗米

無洗米は研ぐ水を減らせますが、炊飯のための水と熱源は必要です。

米の必要量は、家族が普段食べる1日分の量と、ほかの主食を食べる回数から計算します。

米は精米時期と表示された保存条件を見て食べ回します。

真空包装というだけで、メーカーが加工した長期保存米と同じ期限にはできません。

 

 

 

パックご飯・カップ麺

パックご飯は、湯煎できる鍋や水、燃料まで用意して選びます。

1人1食1個の商品なら、4人の昼食3回分で12個です。

ほかの主食と合算して、必要な食数まで補いましょう。

カップ麺も1人1個なら4人の昼食1回で4個になり、表示された量のお湯が必要です。

 

 

 

 

乾麺(そうめん・パスタ)

乾麺は普段の1食分を基準に、食べる回数に合わせて数えます。

長期保存が効き、家族の好みに合わせて使い回せる備蓄食材。

ゆでるための水と熱源が要るため、使える日のおかずやソースも合わせて考えます。

 

 

 

主菜・副菜・果物

栄養バランスを考えると、たんぱく質と野菜・果物の備えも欠かせません。

避難生活で一番崩れるのが食生活のバランス、という点を意識して揃えていきたいところ。

缶詰やレトルトを中心に、ジュースや漬物などの保存食を組み合わせると、毎日の食卓に近い構成が組めます。

 

肉・魚・豆の缶詰

缶詰は1缶を何人で分けるかを先に決めます。

4人で1食に2缶使う献立を7回食べるなら14缶、14回なら28缶という数え方です。

賞味期限が3年以上と長く、開けてそのまま食べられる手軽さが特徴。

味付きと水煮を混ぜておけば、調理の幅も広がります。

 

 

 

 

レトルト食品

1袋が1人前のレトルトを4人で食べるなら、1食につき4袋です。

24袋は家族6食分なので、それだけで2週間の全食を賄う量にはなりません。

家族が食べる頻度に合わせ、期限の近いものから普段の食事へ回して補充します。

ネットなら長期保存のレトルトもあるのでご参考にしてくださいね。

 

 

 

野菜ジュース・果物缶

避難生活でビタミン不足になりがちなのを補うのが、野菜ジュースと果物缶。

冷蔵庫が使えない日は大きなボトルや缶を開けて残さないよう、1回で飲み切る・食べ切る量を選びます。

子どもが食欲を落とした時の栄養補給にも使える品目です。

 

 

 

梅干し・漬物

梅干しや漬物は、ご飯に味の変化を付けたいときに少量添えられます。

塩分を含む食品なので、普段食べる量に合わせて用意しましょう。

長期保存タイプを選んでおくと管理が楽。

 

 

調味料と嗜好品

いつもの調味料やおやつが少しあると、献立に味の変化を付けられますね。

普段使い慣れたものを少し多めに揃えておくのが基本。

 

味噌・醤油・塩・砂糖

普段使っているものを各1本ずつ余分にストック。

調味料は未開封と開封後で保管方法が違うため、表示を見て、普段使う量に合う容器を選びます。

裏技としてフリーズドライの味噌汁をストックしておくのもあり。

 

 

 

パン・チョコ・飴・ビスケット

主食やおかずと別に、いつものおやつも少し。

お菓子も、家族が1日に食べる量と備えたい日数から数え、主食とは別に用意します。

栄養強化タイプを選べば、おやつ兼栄養補給で対応できます。

 

 

 

子育て世帯の追加品

赤ちゃんがいる場合、大人と同じ備蓄では不足します。

赤ちゃんは「お腹空いた」「暑い」「気持ち悪い」を泣くことでしか伝えられないため、親が先回りして揃えておくのが基本。

今のサイズや授乳方法に合う予備を残しておけば、普段のお世話をそのまま続けやすいですね。

 

粉ミルク・液体ミルク

普段の授乳方法を基本に、飲む量と回数、容器の容量から必要量を数えます。

液体ミルクは調乳や加温が不要ですが、清潔に飲ませる道具が必要です。

消費者庁の案内に従い、飲み残しは与えず、保存と開封後の扱いは製品表示を確認してください。

粉ミルクを使う場合は、必要な水・熱源と器具の衛生管理も一緒に準備しましょう。

 

 

離乳食パウチ

月齢の表示だけでなく、普段食べられる固さや原材料を確かめて選びます。

常温で食べられるか、開封後はどう扱うかも商品表示で確認しましょう。

有機や無添加の表示だけで、食物アレルギーへの対応や胃腸への適合を判断しないでくださいね。

 

赤ちゃんのために備蓄しているママ
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食品と一緒に備える日用品

食事の不足を数えたら、次は毎日使うトイレ、紙、袋、灯りと、家族専用の用品です。

日用品まで全部を14日分の新品で揃える必要はなく、開封中の分と未開封の予備を合わせて数えます。

生理用品や処方薬、眼鏡などは、普段使っているものを家族ごとに確認しましょう。

断水中に洗う必要がある用品へ切り替えるより、使い慣れたものと処理袋を残しておくほうが準備しやすいです。

 

トイレ・衛生紙類

断水した日もトイレを使い、使用後の袋を保管できるようにしておきましょう。

水が止まる、お風呂に入れない、ゴミ収集が滞る——こうした状況で最初に問題化するのが「トイレ周り」。

過去のオイルショックでも真っ先にパニック買いされた品目群、と覚えておきたいところ。

 

トイレットペーパー

原料のパルプは石油非依存ですが、過去のオイルショックで真っ先にパニック買いされた品目。

家庭の1週間の消費量を見て、2週間分ならその2倍を目安に考えます。

ロール数だけでなく1巻の長さも確かめ、普段使う量から予備を決めましょう。

 

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ティッシュ・キッチンペーパー

ティッシュやキッチンペーパーは、今の1箱・1巻が何日でなくなるかを確かめます。

たとえば家族で1箱を7日で使うなら、2週間は2箱です。

断水中の拭き取りで増える分は別に見込みましょう。

 

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携帯トイレ・簡易トイレ

自治体の目安では1人1日5回分、まず3日から1週間分を考えます。

4人で7日なら140回分、14日なら280回分です。

袋や凝固剤の数と、使用後の保管場所まで含めて揃えましょう。

 

 

 

キッチン消耗品

毎日のお料理と片付けに欠かせない消耗品。

断水中の食器の拭き取りやごみの処理にも使うため、普段の使用量に加えて必要な分を考えます。

調理時の手抜きアイテムとしても日常的に活用度が高いところ。

 

ゴミ袋(45L中心)

45Lなど、家のごみ箱に合う大きさと、自治体が指定する袋を確認しましょう。

使う袋のサイズと普段の消費量を確かめ、必要な日数分を少しずつ補います。

袋は自治体指定の材質・サイズと丈夫さを見て選び、直射日光や高温を避けて保管します。

 

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食品ラップ・ジップロック

食品の小分けや、食器を汚しにくくするために使える用品です。

冷蔵庫が止まった食品を、ラップや袋だけで安全に長く保存できるわけではありません。

普段の消費量から使い切れる予備を置き、耐熱温度や使用できる食品も表示で確認しましょう。

 

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使い捨て手袋

調理、介護、傷の処置と用途が多岐にわたります。

ポリエチレン・ポリプロピレン製で、こちらも石油依存型。

使う人の手に合うサイズを選び、作業1回で使う枚数×必要回数で数えます。

調理用と掃除用を分ける場合も、全サイズを買い揃える必要はありません。

ラテックスアレルギーがある場合は、ニトリル手袋を選ぶのが基本。

 

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女性用品・乳幼児用品

生理用品や乳幼児用品は、使う家族に合う種類・サイズが必要です。

共用できる日用品と分けて、使う本人が扱いやすいものを選んでおきたいですね。

 

紙おむつ・おしりふき

おむつは今の体格に合うものを、普段の1日分×備えたい日数で数えます。

次のサイズは合うか確かめながら少しずつ用意し、サイズアウトする前に使い切るよう見直しましょう。

おしりふきも普段の消費量を基準に、体拭きへ使う分が必要かを別に考えます。

 

 

 

停電対策

電気が止まった時の不便さは、想像以上に深刻。

夜間の照明、スマホの充電、冷蔵庫の継続運転——これらが一度に課題になるのが停電です。

季節を問わず、家族が使う灯りと連絡手段を先に整えておきたいですね。

 

乾電池・モバイルバッテリー

乾電池は、使う機器の電池サイズと1回の交換本数から数えます。

単3を3本使うランタン2台を、各1回交換するなら、使用中の6本に加えて予備6本が必要です。

モバイルバッテリーは使うスマホで実際に充電できる回数を確かめ、家族の使用日数に合わせて用意します。

 

 

 

LEDランタン

手元を照らす懐中電灯に加え、食事や着替えの場所を照らすランタンも考えます。

家族で2〜3個、リビング・寝室・トイレなど複数箇所に分散配置するのが基本。

電池式とUSB充電式を組み合わせる場合は、それぞれの予備電池と充電手段も揃えます。

 

 

家族が使える量を回し続ける

2週間分を揃えるには、食品も水も相当な場所を使います。

今ある食品を数えずに買い始めると、食べ切る前に収納がいっぱいになりかねません。

まずは家にあるもので3日分の献立を作り、足りないおかずや水から補っていきましょう。

2週間分へ増やすかどうかは、その量を使いながら管理できるかを見てからで十分です。

箱の数が増えたかより、今夜の献立を何回分用意できるか。

そう考えると、備蓄も普段の買い物につなげやすくなります。